デジタル時代を生きる思春期たちへ

今年もコバセイ代表小林が中学校で職業講話を行いました。
製造業代表として呼ばれた小林ですが、「世の中をあっ!と言わせる」が理念のコバセイ、
簡単に金属加工工場のことを紹介して帰ってくるなんてことはしません。
中学生に投げかけるのは、時代と共に「将来の夢」がどのように変化してきたのか。
平成の中学生と令和の中学生の将来の夢ランキングを比較すると、
平成の中学生は「スポーツ選手」「警察官」と言った職業をあげていますが、
令和の中学生の調査では「YouTuber」「eスポーツプレイヤー」といった職業がランクインしてきます。

この変化に関係してくるのが産業革命です。
学校の授業で出て来たのは第一次産業革命(蒸気機関の開発による工場制機械工業成立、交通革命)と
第二次産業革命(鋼鉄・石油・電気などによる重化学工業革新)あたりですが、今回ご説明するのは第三次革命第四次産業革命です。

第三次産業革命デジタル革命とも呼ばれ、1980年代から始まりました。
コンピュータICT(情報技術)による生産の自動化、効率化を始め、
原子力エネルギーの活用、再生可能エネルギーへの着目など、産業が人の手を離れ大きく発達した出来事でした。

そして第四次産業革命。第三次(デジタル)革命を大前提とした、
技術が社会内や人体内部に埋め込まれるようになる更なる革新のことを表しています。
ロボット工学人工知能、仮想通貨、ナノテクノロジー、バイオテクノロジー、量子コンピュータ
IoT、3Dプリンター、スマートカー、仮想現実、拡張現実、複合現実
など多岐に渡る分野の技術革新が特徴です。

令和を生きる中学生はまさに第四次産業革命を生きており、無意識に第四次産業革命の成果を使いこなしているのです。
手元を見ればスマホに人工知能(AIサポート)現金以外の清算も当然、
仮想現実(バーチャルリアリティ)ゲームを楽しみ、スマホを片手に拡張現実でポケモンを捕まえたりします。
現実だけでない、インターネット上や、ゲーム世界さまざまなステージで同時に生きているからこそ、
バーチャルな職業も自然と候補にあがってくるのです。

今まで人力でやってきた仕事を、コンピュータやシステムが最適化し、
ロボットが代わりに作業する現代で、小林は「時代の気分、時代の声を見逃すな」と話します。
現在は卸売業製造業など、”モノと人が動く職業”に就く人が半数を占めていますが、
これからはデータを取り扱うサービス業に就く人が格段に増えるのではないかというのが小林の予想です。
このような時代の動きを読み「これから需要が上がってくる仕事を見出す力」が大切になってきます。

中学生の今からできることは、基礎の勉強、フィールドワーク、挑戦、ときめき、何事もやり切る、冒険、思い切り遊ぶこと。
それらの経験の中「人を喜ばすことができること」が将来仕事になるので、
昔よりも趣味を仕事にしやすくなった現代では、なんでも全力でやり切り、経験を積んで欲しいと話し、講話は終了しました。
後日中学校からは生徒たちから感想の手紙が送られてきました。
チャレンジ精神・冒険心の重要性や、仕事は自分のためでなく人のためにすることに驚いた子など、
現代の大人びた子どもたちだからこその気づきがあったようです。

コバセイでも製造業だからこそ取り扱えるデータがあるのではないかと、
現在では自社をモデルにして工場の電気使用量、CO2排出量を測定できるポータブル通信電流計ENIMASを開発致しました。
 

コバセイはこれからも“モノと人”だけではない、目には見えないもの(電流)も取り扱い、
目には見えないもの(心)を動かす仕事をする会社になれるよう精進して参ります。