【はがねの日】難削材加工を支える特殊鋼の技術と職人たち

【はがねの日】

4月1日は、一般社団法人全日本特殊鋼流通協会(全特協会)が2005年に制定した「はがねの日」です。
この日付は、前身である全日本特殊鋼販売組合連合会が現在の協会へと改組した日に由来しており、
人々の暮らしや産業の発展に欠かすことのできない「はがね」の価値と、
その流通の大切さを広く社会に伝えることを目的としています。
特殊鋼」とは、その名の通り特殊な性質を備えた鋼のことであり、
鉄に炭素以外の様々な元素を配合した合金鋼を指します。
添加する元素の組み合わせによって、硬度や強度、粘り強さ、耐摩耗性、耐熱性、耐食性
といった特性を飛躍的に向上させることが可能です。
具体例を挙げれば、ニッケルを加えれば粘りと強度が増し、モリブデンは高温環境下での強度や硬度を高めます。
また、銅を添加することで耐食性が向上するなど、
要求される用途に応じて鋼の性質を自在に最適化できるのが特徴です。
この特殊鋼は日本の粗鋼生産(金属加工を施す前の鋼)の約15%を占めており、
自動車産業機械電気機械などあらゆる分野で重要な役割を担っています。

コバヤシ精密工業では、こうした特殊鋼の加工も承っております。
一例を挙げますと、5軸制御マシニングセンタを用いて加工したチタン合金製品など、
これまでに手掛けてきた多様な実績がございます。
チタン合金は非常に強靭で削りづらい難削材ではありますが、
それらを削り出すための切削工具自体もまた、特殊鋼によって作られています。

▼チタン合金の製品

私たちの職場においても、特殊鋼と同じように個性豊かなメンバーが揃い、共に切磋琢磨しながら仕事に励んでいます。
仕事に対してあまりに真摯すぎるがゆえに、時に言葉が強くなってしまう職人もいれば、
その一方で職場を円滑に回そうと細やかに奔走してくれる調整役もいます。
あるいは、工具や工程の改善を繰り返して製造時間の短縮という限界に挑み続ける者もいれば、
誰が担当しても同じ品質を維持できるよう、着実に基礎マニュアルを整備する者もいます。
一見すると、それぞれの取り組みや目標がバラバラに分散しているように感じられるかもしれませんが、
その一つひとつの活動こそがコバセイにとって不可欠な要素であり、どれが欠けても組織として成り立ちません。
鋼もただ固すぎるだけでは脆く壊れてしまいますが、異なる元素が混ざり合うことで、
より強く、より永く、優れた仕事ができるようになります。
様々な個性が組み合わさることで強さを増した、まさに「特殊鋼」のようなチームで活動する弊社を、
これからもどうぞよろしくお願いいたします。